2025.3.31 「足として使いたかった」車泥棒の呆れた言い訳…防犯センサーライト破壊し車販売店に侵入 52歳男を逮捕 そば店窃盗も関与か 札幌市

札幌市で28日、車販売店から乗用車などを盗んだ疑いで男が逮捕された。犯行時はフードをかぶって防犯センサーライトを破壊したあと、店から鍵を盗んで275万円相当の車を持ち去った。男は「移動手段が欲しかった」と供述。また、同日に発生した付近のそば店の窃盗にも関わった可能性があるとして警察が捜査を続けている。
鍵を奪い高額車を大胆に盗難
北海道・札幌市東署で28日、カメラが捉えたのは、うつむきながら車に乗り込む険しい表情をした男。
札幌市内の車販売店に侵入し、乗用車などを盗んだ疑いで逮捕された住所不定・無職の河原井勝容疑者(52)だ。
犯行の瞬間を捉えた防犯カメラの映像には、敷地内でうろつき、突如体の方向を変えたかと思えば、物陰に隠れる河原井容疑者の姿が残っていた。
変装をしているのか、フードを被り、着替えるような様子も確認できる。
そして、カメラに写ることを嫌ったのか、センサーライトを引っこ抜き、強引に破壊。
その後、店内から鍵2本を持ち出し、車を盗んで行った。
付近のそば店の窃盗事件にも関与か
ジーエム自動車の池上絆さんは「正直怖いですよね、被害がすごいので。(盗まれた車は)275万円くらい。もうやってほしくないですね」と話す。
破壊されたセンサーライトは配線が飛び出し、地面に落とされていた。
そこまでして車を盗んだ理由について、調べに対し河原井容疑者は「足として車を使いたかった」と供述している。
さらに、事件当日に発生した付近のそば店での窃盗事件にも、河原井容疑者は関与をほのめかしており、警察が捜査している。
2025.3.31 SNS型投資詐欺、70代男性が1億4千万円だまし取られる 愛知
愛知県警天白署は31日、SNS型投資詐欺で70代の男性が約1億4千万円の詐取被害に遭ったと発表した。
署によると、名古屋市天白区の70代の会社役員の男性は昨年12月ごろ、SNSで見つけた投資サイトにアクセスしてメッセージをやり取りしたところ、「別の投資グループ」を紹介された。このグループからAIを用いた投資アプリを紹介されるなどし、男性は今年2~3月に指定された口座に合計約1億4千万円の現金を振り込んだという。
男性が問い合わせしたところ、「すぐには対応できない」との返信が続き、不審に思い警察に相談し、被害が判明した。
2025.3.30 駅のエスカレーターで後ろから女子中学生の尻触る「性欲抑えきれなかった」児相職員の31歳男を不同意わいせつの現行犯で逮捕 千葉
児童相談所職員の男が、中学生の尻を触った不同意わいせつの現行犯で逮捕されました。
市川市の児童相談所職員、伊藤伸矢容疑者(31)は28日、JR西船橋駅内のエスカレーターで、後ろから女子中学生の尻を触った不同意わいせつの現行犯で逮捕されました。
警察によりますと、女子中学生が伊藤容疑者の手をつかみ、前にいた母親に「痴漢にあっている」と伝えたということです。
伊藤容疑者は調べに対し、「女性の尻を触ったことに間違いない性欲を抑えることが出来なかった」と容疑を認めているということです。
事件を受け、千葉県は記者会見を開き、「公務員倫理が厳しく問われている中で誠に遺憾で深くお詫び申し上げる」と謝罪しました。
2025.3.30 山口市の強盗殺人事件から12年 警察が情報提供呼びかけ
12年前、山口市佐山の住宅で母親と娘の2人が殺害された未解決の強盗殺人事件について、警察は30日、JR新山口駅など3か所で新たな情報の提供を呼びかけました。
この事件は2013年3月、山口市佐山の住宅で、村谷照代さん(当時85)と長女の佳子さん(当時64)が殺害され、物色された形跡もあったことから、警察が強盗殺人事件として捜査しています。
3月で12年がたった事件の解決を目指し、警察は、JR新山口駅など3か所で新たな情報の提供を呼びかけました。
このうちJR新山口駅では、山口南警察署の筒井克彦 署長らが、事件の概要が書かれたチラシなどを配って新たな情報の提供を呼びかけていました。
警察によりますと、事件に関する情報は発生から114件が寄せられていますが、去年(2024年)は、1件にとどまったということです。
警察はおよそ50人の体制で捜査しているということで、筒井署長は「容疑者を検挙するべく全力で捜査しています。ささいな情報でもかまわないので、提供をお願いします」と話していました。
情報提供の電話番号は、山口南警察署、083ー972ー0110です。
2025.3.30 クレジットカード不正利用 被害額555億円で過去最悪
去年1年間のクレジットカードの不正利用による被害額は555億円で過去最悪となり、業界団体では、本人認証の強化を加盟店に呼びかけるなど、対策を進めることにしています。
日本クレジット協会によりますと、去年1年間のクレジットカードの不正利用の被害額は555億円にのぼり、前の年より15億円増えて、1997年に統計を取り始めてから最も多くなりました。
このうち、不正に入手したカード番号が使われる「番号の盗用」による被害が全体の92.5%を占めています。
原因の一つとして、企業や公的機関になりすましたメールで偽サイトに誘導し、カード番号などをだまし取る「フィッシング詐欺」の横行があるということです。
不正利用をめぐっては「イオンカード」を発行するイオンフィナンシャルサービスも、3月13日に去年春以降の被害額が99億円になったと発表しています。
被害者は数万人にのぼり、フィッシング詐欺でだまし取った情報などをもとに、犯罪グループが不正決済を繰り返していたとみられるということです。
日本クレジット協会では、被害の増加に歯止めをかけるため、本人認証サービスの強化などの対策を進めるように、加盟店やカード会社に呼びかけることにしています。
2025.3.29 「母を包丁で刺した」殺人未遂の現行犯で無職の男(40)を逮捕 母親は搬送先の病院で死亡
29日午前 静岡市駿河区で72歳の母親を刃物で刺し殺害しようとした現行犯で40歳の男が逮捕されました。母親はその後死亡しています。
逮捕されたのは駿河区鎌田に住む無職の男(40)で、午前9時頃 集合住宅の自分の部屋で同居している母親(72)の背中を刃物で刺し殺害しようとしました。
母親は搬送先の病院で死亡が確認されています。
男は犯行後に「母を包丁で刺した」と110番通報していて、駆けつけた警察官がその場で逮捕しました。
男は母親と2人暮らしとみられ、警察は過去にトラブルの相談があったかなどを確認するとともに犯行の経緯や当時の状況を詳しく調べています。
2025.3.28 猫6匹を虐待し殺害 23歳被告に猶予付き判決 松山地裁
猫を虐待して殺したなどとして、動物愛護法違反などの罪に問われた松山市西長戸町の元愛媛大生、佐藤彰真被告(23)に対し、松山地裁は28日、懲役2年6月、執行猶予4年(求刑・懲役2年6月)の有罪判決を言い渡した。高場理恵裁判官は「6匹もの猫を殺した行為は、動物愛護殺害事案の中でも悪質性が高く、刑事的責任を軽視できない」と述べた。
判決によると、佐藤被告は2024年8月から10月にかけて、市内の自宅の倉庫内で計6匹の猫を手足を折り曲げたり切断するなどして殺した。また、死骸を路上に放置したり、市内の公園敷地内で焼却したりするなどして遺棄した。
高場裁判官は犯行について「残忍で冷酷。惨殺した猫を公園の目立つ場所に遺棄したことで、地域社会に与えた影響も無視できない」と厳しく指摘。一方で、「いずれの犯行も認め、大学から退学処分を受けるなど一定の社会的制裁を受けておりくむべき事情がある」とし、執行猶予とした。
2025.3.28 山上被告が宗教学者らと複数回面会 統一教会の信仰を続ける家庭で育った影響、量刑の判断材料にする方針 安倍元総理襲撃事件
2022年に安倍元総理が銃撃された事件で、山上徹也被告(44)が宗教学者らと複数回面会していることが分かりました。
弁護側は母親が旧統一教会の信仰を続ける家庭で育った影響を、裁判で量刑の判断材料にする方針です。
関係者によりますと、山上徹也被告の弁護側はこれまでに、専門家が成育歴や人格形成の過程を分析して事件への影響を調べる「情状鑑定」を奈良地裁に請求しましたが、検察側が反対し、地裁が却下しました。
弁護側は、母親が旧統一教会の信仰を続ける家庭で育った影響を、裁判で量刑の判断材料にしたい考えとされ、裁判所の許可を得て、宗教学者らと山上被告の面会を複数回実施しているということです。
事件前、第三者に自身の境遇を相談することができなかったとされる山上被告の心情を整理する目的もあるとみられます。
弁護側は面会した宗教学者らを証人請求することも検討していますが、検察側は犯行の悪質性を立証の柱とする方針で、反対の姿勢をみせています。
公判前整理手続きは平均で11カ月あまりですが、今回は長期化していて、すでに1年半が経過しています。
初公判は今年の秋以降になる見通しです。
2025.3.28 子供の自殺が過去最多…小中高生で529人に 動機は「学校問題」が最多 2024年全体の自殺者数は2万人余りで過去2番目に少なく
2024年1年間に全国で自殺した人は2万人余りで減少した一方で小中高生の自殺者は529人で、過去最多となりました。
厚生労働省によりますと、全国で2024年に自殺した人は2万320人で、前の年から1517人減って、1978年の統計開始以降2番目に少なくなりました。
男性が1万3801人、女性が6519人でした。
一方、自殺した小中高生は前の年から16人増えて529人で、統計がある1980年以降で、最も多くなりました。
小学生が15人、中学生が163人、高校生が351人で月別では9月が最も多く59人でした。
小中高生の自殺の原因や動機は、「学校問題」が最も多く、次いで「健康問題」「家庭問題」でした。
こども家庭庁は、自殺した子どもの多くが自殺未遂の経験があることから、「自殺未遂をした人を地域の支援に繋げられるよう対策に取り組んでいきたい」としています。
また、東日本大震災に関連する自殺者数は、初めて男女ともにゼロとなりました。
2025.3.27 〈SNS型投資詐欺〉現金計3800万円だましとられる 60代女性…ネットバンキング通じて8回振り込む 多いときで現金1000万円以上 『家族に相談』し詐欺に気づき警察に相談 北海道札幌市
SNSで投資関係者を名乗る複数の人物から儲け話を持ち掛けられた札幌市手稲区に住む女性(60代)が現金計3800万円をだましとられる詐欺事件がありました。
女性は1月18日、SNSの動画共有サービスで投資家の投稿した動画のコメント欄にあった「投資が気になる人は一緒に勉強しましょう」というメッセージとともに、添付されていたURLにアクセスしました。
すると、コミュニケーションアプリに誘導され、複数の投資関係者を名乗る人物から投資に関する嘘の儲け話に誘われました。
女性はこれを信じてしまい、2月下旬から3月中旬にかけて8回にわたりインターネットバンキングを通じて現金約3800万円を指定された口座に振り込みました。
女性は多いときで1000万円以上を振り込んだということです。
女性は投資アプリで利益を確認することができましたが、お金を引き出そうとしたところ、投資関係者を名乗る人物から「パスワードが必要です」などと言われ、引き出すことが出来なかったということです。
女性は家族に相談したところ、詐欺に気づき、警察に相談しました。
警察はSNSなどで投資目的で高額の振り込みを依頼された場合は詐欺の可能性が高いことから、すぐに振り込まず相談してほしいと呼び掛けています。
2025.3.27 【速報】歩行者死傷者は7歳が最多・自転車死亡重傷事故は16歳が最多 「登下校中」事故が7割 入学シーズン4月から事故増加 警察庁
過去5年間の交通事故は、歩行者の死傷者は7歳が最多で、自転車乗用中の死傷者は16歳が最多だった事が分かりました。
警察庁が2020年から5年間の交通事故を分析したところ、歩行中の死傷者は小学1・2年にあたる7歳が3436人で最多でした。6歳から12歳以下の歩行中の事故は、新学期が始まってからの4月から6月にかけて増加傾向にあり、「下校中」の事故が最も多く約26%を占めています。
一方、自転車乗用中の死傷者は高校1・2年にあたる16歳が1万7141人で最多だったことがわかりました。
小中高校生の自転車事故による死亡・重傷者数も4月から6月にかけて増加する傾向で、小学生は友人などの家に行く途中で事故に遭うケースが最多で約27%で、中学生は登校中が約20%でした。高校生では登下校中が約66%で、大部分を占めていることがわかりました。
警察庁は「16歳の場合、高校に入学してから自転車通学を始めるケースが多い。最初は注意しているが慣れてくると注意力が下がったり、通学以外にも行動範囲が広がることで事故に遭いやすくなるのではないか」としています。
4月6日からは「春の全国交通安全運動」が始まり、警察庁は子どもの安全や自転車利用時のヘルメット着用など交通ルールの徹底を呼びかける方針です。

千葉県でベトナム人の女子児童が殺害された事件から8年となる26日、父親が事件現場を訪れました。
この事件は2017年3月、松戸市内の小学校に通うレェ・ティ・ニャット・リンさん(当時9)が殺害され、我孫子市内の用水路で遺体で見つかったものです。
事件から8年たった26日、リンさんの父親が現場で花を手向けました。
リンさんの父親・ハオさん:
(Q.8年たって気持ちの変化は?)8年にわたって、続けて生活しなきゃいけないなと思いますね。リンちゃんも安心できるように続けたいなと思います。
この事件では、殺人などの罪で小学校の元保護者会長・渋谷恭正受刑者の無期懲役が確定しています。

闇バイトに応募し特殊詐欺の現金を受け取ろうとした疑いで、消防士が逮捕されました。
千葉・市原市の南総消防署の消防士・田口寛朗容疑者(29)は3月25日、東京・中野区の80代の女性から現金をだまし取ろうとした疑いが持たれています。
女性に息子を装った男が「不倫相手を妊娠させて示談金300万円が必要」などと電話をかけましたが、女性が警察に通報し、「弁護士」を装って待ち合わせに現れた田口容疑者を警察官が現行犯逮捕しました。
田口容疑者は、「短期間で稼げる単発バイト」などと検索し応募していて、「借金があり、やってしまいました」と容疑を認めています。

3年前、大阪府泉南市の中学1年の男子生徒が自ら命を絶った事案を受け、市にいじめなどに苦しむ子どもの相談を受け付ける第三者機関が設置されることが決まりました。
3月27日の市議会で泉南市に設置されることが決まったのは、公的な第三者機関「子どもの権利救済委員会」です。この第三者機関は、法律や人権の専門家らで構成され学校や教育委員会とは独立した立場で、いじめなどに苦しむ子どもからの相談を受け付け、支援や救済にあたります。
泉南市では3年前、中学1年生だった松波翔さん(当時13)が自ら命を絶ちました。翔さんはいじめを受け学校や教育委員会に何度も相談していましたが、訴えを受け止めてもらえませんでした。翔さんの死を受けて、遺族は子どもを救う第三者機関を作るよう市に要望していました。
「子どもの権利救済委員会」は4月1日に設置され、7月から相談を受け付ける予定です。
2025.3.26 介護施設で女性が薬物中毒で死亡 殺人の罪に問われた元職員の殺意認めず…傷害致死罪を適用し懲役8年の判決【詳報】遺族「非常に残念」…被告は控訴しない方針
長野県塩尻市の介護施設で入所者の女性が薬物中毒で死亡した事件で、長野地方裁判所松本支部は、殺人などの罪に問われた元施設職員の男に殺意は認められないとした上で、傷害致死の罪を適用し懲役8年の実刑判決を言い渡しました。
事件の概要
起訴状などによりますと、2022年5月、塩尻市の介護施設の職員だった望月大輔被告42歳は、入所していた当時77歳の女性に向精神薬を飲ませ薬物中毒で死亡させたなどとして、殺人などの罪に問われています。
裁判争点は3つ
最大の争点は、望月被告に殺意があったかどうか、つまり殺人罪の成否です。
検察側は「死亡する危険性を知りながら、死んでも構わないと薬を飲ませた」と主張しました
一方、弁護側は「自分が飲んでいた薬の効果を確かめるためで、死亡するとは思っていなかった」と訴えました。
あとの2点は、望月被告が向精神薬を飲ませたことと、死亡の因果関係、被告の刑事責任能力が争われ、検察側は論告求刑で懲役17年を、弁護側は無罪を主張しました。
薬物中毒で女性死亡 裁判所の判決は
27日、地裁松本支部で裁判員裁判の判決公判が開かれました。望月被告は、黒のジャージ、クレーのベストのマスク姿で出廷しました。
永井健一裁判長は冒頭で懲役8年の実刑判決を言い渡しました。望月被告の後ろ姿に変化はありませんでした。
判決理由で争点の3点の裁判所の判断が示されました。
最大の争点であった「殺意」については、「女性に飲ませた3種類の向精神薬は望月被告に処方されていたもので、まとめて飲むことの危険性は知っていても、女性が死亡する危険性を認識していたとは言えない。殺害の動機もない」として、殺人罪は成立せず、傷害致死罪を適用すべきとしました。
2点目の向精神薬の服用と死亡の因果関係については、「法廷で証言した解剖医の証言は信用でき、3種類の薬を飲んだことで死因になった」と認定しました。
もう一点の責任能力については、「被告が軽度の知的障害があったことしても、犯行時にはそれが犯罪だと認識していた上での犯罪だった」として責任能力はあったとしました、
その上で、懲役8年という量刑の理由について、施設職員として入所者を守るべき立場だったにもかかわらず、薬の効果について他人に飲ませて確認しようとしたことは悪質だ。また、施設の職員に薬を飲ませたことや立場を悪用し、入所者から100万円を超える金額をだまし取ったことも危険で悪質だと述べました。
最後に永井裁判長は「もう一度量刑を言います」と言って、懲役8年の主文を読み上げ、望月被告に「わかりましたか」と問いかけると、望月被告は無言でうなづき裁判は閉廷しました。
判決を受けて被害者の長女は
判決後、被害者の長女は判決内容について「非常に無念です。あまりに短すぎてショックです。」
被告には「素直に自分のやったことを認めて、地に足をつけて反省してほしいです」とコメントしました。
判決に被告の反応は
弁護を担当した出井博文弁護士は、「未決拘留を含めても、6年半くらいの収監となり、大変重い判決だ。望月被告も傷害致死については、納得し、被害者に対して申し訳ない気持ちも持っているので、刑罰として受け止め、控訴はしない方針だ」と話しました。
長野地方検察庁は次席検事のコメントとして「判決内容を精査し、上級庁とも協議の上、適切に対応する」としました。
無罪主張の裁判 裁判員はどう判断
閉廷後、今回裁判員として参加した男性1人が記者会見に応じました。
量刑の判断について聞かれると「殺意があったのかどうかで刑期が決まるので、個々の判断は難しいと感じた。自分の感覚が合っているのかわからなかった」と話しました。
そして審理については「最初の1回は面倒さもあったけれど、2回目からはむしろ法廷にいって話を聞かなければという気持ちになった。争点はあったが、審理は充分だったと思う」と振り返りました。
2025.3.26 【速報】同居する40代女性の腹を包丁で刺す 自称45歳無職の女を殺人未遂の疑いで逮捕 北海道旭川市
26日夕方、北海道旭川市の住宅で、同居する40代の女性の腹などを包丁で刺し、殺害しようとしたとして自称45歳の無職の女が現行犯逮捕されました。
殺人未遂の疑いで逮捕されたのは、いずれも自称で旭川市台場1条4丁目の無職、小澤未穂容疑者(45)です。
小澤未穂容疑者は26日午後5時ごろ、自宅で同居する友人の40代女性の腹などを包丁で刺し、殺害しようとした疑いが持たれています。
警察によりますと、被害女性は命に別状はないということです。
警察の取り調べに対し、小澤容疑者は「ケガをさせたのは私かもしれない」と容疑を否認しているということです。
警察は動機や事件のいきさつなどについて調べています。
2025.3.26 「クソあま!返事くらいせんか!」元交際相手の女性にメッセージ・電話を79回にわたって繰り返すストーカー行為か 59歳の男を逮捕
ストーカー規制法に基づく警告を受けたにもかかわらず、元交際相手の女性(34)に複数回電話をかけたり、侮辱する内容のメッセージを繰り返し送信したりするつきまとい行為を行ったとして、建設作業員の男(59)が逮捕されました。
ストーカー規制法違反の疑いで逮捕されたのは北九州市小倉南区上葛原の建設作業員今野誠容疑者(59)です。
今野容疑者は元交際相手の女性(34)への恋愛感情が満たされなかった恨みを晴らす目的で、3月13日ごろから18日ごろまでの間に携帯電話に電話をかけたり、「クソあま!返事くらいせんか!」などと女性の名誉を傷つける内容のメッセージを送信したりするつきまとい行為を79回にわたって行った疑いが持たれています。
警察によりますと、2月26日に女性から「別れているのに連絡がしつこくくる」などと警察に相談があり、3月13日に今野容疑者に対してストーカー規制法に基づく警告をしていたということです。
取り調べに対し、今野容疑者は「相手のことがまだ好きなのでよりを戻そうと思って何度も電話をかけたり、メッセージを送ったりしました」などと話し、容疑を認めているということです。

東京・町田警察署で目撃されたのは、乱れた髪が風で揺れる男。
水道の蛇口30個などを盗んだ疑いで逮捕された、内山英之容疑者(53)。
蛇口を盗んだ訳は…。
内山容疑者:
お金に困って生活の足しにするためにやってしまいました。
2025年1月、内山容疑者は東京・町田市内のアパートに侵入。
そこは、水道設備会社が倉庫として使っていた部屋でした。
そして、蛇口約30個や電動工具など、合わせて16万5000円相当を車に詰め込み、盗んだ疑いが持たれています。
内山容疑者は、2024年10月まで被害に遭った会社で働いていて、狙われた部屋は鍵が閉まっていませんでした。
警視庁の調べに対し、容疑を認めている内山容疑者。
盗んだ蛇口などは約2万6000円で売りさばいていたということです。
2025.3.26 【すすきの首切断殺人】検察も一審判決不服として札幌高裁に控訴 修被告の懲役1年4か月執行猶予4年の有罪判決 被告も25日控訴
札幌・すすきののホテルで男性が殺害され、田村瑠奈被告ら親子3人が逮捕・起訴された事件の父親の裁判で、一審の執行猶予付きの有罪判決を不服として、26日検察側も控訴しました。
医師で瑠奈被告の父親の修被告は、殺人や死体損壊などを手助けした罪に問われましたが、札幌地裁は、 3月12日死体遺棄と損壊のほう助の罪で懲役1年4か月執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました。
判決は、殺人のほう助と死体領得のほう助の罪は認めなかったため、検察は、26日、札幌高裁に控訴しました。
この事件の裁判では、修被告も25日控訴しています。
一方、母親の浩子被告の判決が5月7日に言い渡される予定です。瑠奈被告の初公判はまだ決まっていません。
2025.3.26 牛舎で暮らすブラジル人同士が口論の末、相手の首を包丁で刺す 49歳男を殺人未遂の疑いで逮捕 群馬・前橋市
きのう夜、群馬県前橋市の牛舎でここに住むブラジル人同士が口論になり、男性の首を包丁で刺したとして、49歳の男が逮捕されました。
殺人未遂の疑いで逮捕されたのは、ブラジル国籍の無職、ミヤザキ・クラウディオ・ヒロユキ容疑者(49)です。
ミヤザキ容疑者はきのう夜、自身が暮らしている前橋市の牛舎で、同じくここに住むブラジル国籍の男性(47)の首を包丁で刺し、殺害しようとした疑いがもたれています。警察によりますと、男性は重傷ですが、命に別状はないということです。
きのう午後8時すぎに、近隣住民から「男性が助けを求めていて首にけがをしている」と119番があり、事件が発覚。
警察官が駆け付けたところ、現場にいたミヤザキ容疑者が「口論になって相手の首を刺した」などと話したため、その後逮捕されました。
この牛舎では2人が別々の部屋で暮らしていて、ミヤザキ容疑者は取り調べに対し容疑を認めているということです。
2025.3.26 「過去にも気がついたら事故を起こしていた」小学生の列に突っ込み4人死傷 78歳トラック運転手の病歴や当時の健康状態を捜査
浜松市で小学生の列に車が突っ込み1人が死亡、1人が重体となっている事故で、運転手の78歳の男が「過去にも気がついたら事故を起こしていたことがあった」などと話していることがわかった。
浜松市中央区で古橋昭彦容疑者の運転する軽トラックが24日、小学生4人の自転車の列に突っ込み、2年生の石川琴陽さんが死亡、4年生の姉が重体となっている。
捜査関係者によると古橋容疑者は「なぜぶつかったかわからない」と供述しているほか「過去にも気が付いたら事故を起こしていたことがあった」などと話しているという。
免許証は去年7月に更新していた。
警察は古橋容疑者の病歴や当時の健康状態を調べるなど事故原因の究明に向け捜査を進めている。
2025.3.26 児童虐待の相談件数1054件 前年度より190件増え依然高い水準 富山
昨年度の富山県内の児童虐待に関する相談件数が1054件と前の年度よりも190件増えたことが、県のまとめでわかりました。
県によりますと、昨年度の県内の児童相談所での児童虐待に関する相談件数は1054件と、前の年度より190件増加しました。
相談の種類別にみると、「心理的虐待」が715件と最も多く全体の7割弱を占め、次いで「身体的虐待」が174件、「ネグレクト」が153件などとなっています。
主な虐待者の内訳は「実母」が535件で最も多く次いで「実父」が444件、「実父以外の父親」が59件などとなっています。
県は児童虐待に関する相談は、依然として高い水準だとして、市町村や警察など関係機関との連携を強化し、児童虐待の早期発見、早期対応につなげたいとしています。
2025.3.26 住宅全焼火災との関連調べる ゴミ放火で逮捕の27歳女逮捕 黙秘続ける【長崎・川棚】
ゴミステーションに火をつけたとして、長崎県の27歳の無職の女が建造物等以外放火の疑いで逮捕されました。
逮捕されたのは長崎県東彼杵郡川棚町に住む無職の女(27)です。
警察によりますと、女は25日午前8時35分頃、川棚町内のゴミステーションに放火し、置かれていたゴミ袋などを焼損させた疑いがもたれています。この火事によるけが人はおらず、建物への延焼もありませんでした。
警察では、消防から「ゴミステーションが燃えている」と通報を受け、周辺の防犯カメラを調べるなどを捜査した結果、女の犯行が明らかになったとして、建造物等以外放火の疑いで逮捕しました。
警察の調べに対し、女は黙秘を続けているということです。
同じ川棚町内では、25日午後3時20分頃、2階建て木造住宅が全焼する火事があり、警察は関連性も含め捜査しています。
2025.3.25 西東京のスナックで30代女性が死亡、複数の刺し傷 男性も意識不明
25日午前2時35分ごろ、東京都西東京市東町3丁目のスナック「カスミ」で、「水が漏れている」と別の飲食店の従業員から110番通報があり、警察官が駆けつけたところ、店内で血を流して倒れている男女が見つかった。警視庁によると、女性には顔や首に複数の刺し傷があり、その場で死亡が確認された。男性の首にも複数の切り傷があり、意識不明の状態で搬送された。
同庁によると、女性はこの店の30代の従業員で、男性は40代の元夫とみられるという。店は当時施錠された状態で、男女の近くに血の付いた刃物が落ちていたといい、同庁は男性が女性を刺した後、自分の首を刺した可能性があるとみて調べている。
現場は、西武池袋線保谷駅から西に約300メートルの住宅街にある複数の飲食店が入るビル。ビルの4階に住む女性は、未明にパトカーや救急車のサイレンの音で気づいたといい、「たくさんのパトカーが家の前に止まっていた。まさか自分の住んでいるマンションでこんな事件が起きるとは思わなかった」と話した。

男子高校生をミャンマーの詐欺拠点で働かせていたとされる男が強制送還 別の監禁事件の疑いで逮捕
男子高校生をだまし、ミャンマーの詐欺グループの拠点で働かせたとして拘束されていた日本人の男が強制送還され、大阪で起きた別の監禁事件に関わった疑いで逮捕されました。
25日朝、日本に強制送還され、強盗傷害などの疑いで逮捕されたのは、藤沼登夢容疑者(29)です。
藤沼容疑者は去年8月、大阪市西区の路上で、20代の知人男性を誘い出して車に監禁し、スタンガンを押し付けるなどの暴行を加え、スマートフォンや現金などを奪った疑いが持たれています。
藤沼容疑者は今年1月、オンラインゲームで知り合った宮城県の男子高校生をミャンマーにある詐欺グループの拠点に連れ去り、特殊詐欺の「かけ子」をさせた疑いで、タイ当局に身柄を拘束されていました。
藤沼容疑者は今回の容疑について、一部否認しているという事ですが、警察は、男子高校生を海外に誘い出して連れ去った疑いについても捜査する方針です。

2025.3.25 ミャンマーで高校生に詐欺させた疑いの男が帰国 別の監禁容疑で逮捕
日本の高校生をだましてミャンマーの詐欺組織の拠点で働かせようとした疑いで、2月にタイの警察当局に逮捕された日本人の男(29)が強制送還され、大阪府警が25日、府内で起きた別の事件をめぐる監禁容疑などで逮捕した。高校生を現地に誘った経緯については、府警の捜査後に調べが始まるとみられる。
捜査関係者によると、男は住居不定、無職の藤沼登夢(とむ)容疑者。府警は、特殊詐欺への加担者をSNSなどで募り、犯罪組織の関係者に紹介して報酬を得る「リクルーター」とみている。
一方、高校生は宮城県の少年(17)で、藤沼容疑者とはオンラインゲームを通じて知り合い、「良い仕事がある」などと誘われてタイに渡航したとされる。1月にタイ警察に保護され、すでに帰国している。
府警によると、藤沼容疑者の逮捕容疑は昨年8月、他の男らと共謀し、大阪市内の路上で知人男性(当時26)を車に乗せて連れ回し、暴行を加えたりスタンガンを押し当てたりしながら監禁するなどしたというもの。府警が逮捕状を取って行方を捜していた。
藤沼容疑者は逮捕容疑について「合っているところと間違っているところがあります」と述べているという。
これまでの捜査で、藤沼容疑者側と男性はいずれも特殊詐欺のリクルーター役を担っていた疑いが浮上しており、府警は、仕事上の金銭トラブルによる仲間割れが背景にあったとみて調べている。
藤沼容疑者は2月、ミャンマーの最大都市ヤンゴンからバンコク近郊の空港に到着した際にタイ警察に身柄を拘束された。現地での調べは終わったとみられ、強制送還されて25日朝に関西空港に到着した。
2025.2.24 母親(56)への傷害容疑で息子(24)を逮捕 母親は死亡 埼玉・新座市
埼玉・新座市で、24歳の息子が56歳の母親を暴行し負傷させた疑いで逮捕され、母親は死亡しました。
無職の高林春輝容疑者(24)は、22日から23日までの間、新座市の自宅で同居する56歳の母親を突き飛ばして転倒させて暴行を加え、負傷させた疑いが持たれています。
警察によりますと、母親の同僚が「おとといから出勤しない。家に様子を見に行ったが反応がない」と110番通報し、警察官が駆けつけると、1階のトイレで母親が死亡しているのが見つかったということです。
高林容疑者は容疑を認めていて、警察は母親が死亡した経緯を調べています。
2025.2.24 会社の同僚を包丁で複数回刺す…58歳男性が殺人未遂容疑で逮捕「男性への不信感があった」 北海道札幌市
札幌市豊平区の路上で、同僚の男性の胸を包丁で刺して、殺害しようとした疑いで、58歳の男が逮捕されました。
殺人未遂の疑いで逮捕されたのは、札幌市豊平区の会社員・菊田真道容疑者(58)です。
菊田容疑者は、3月19日午後9時半ごろ、札幌市豊平区美園2条2丁目の路上で、同僚の男性の胸を包丁で複数回刺して、殺害しようとした疑いが持たれています。
男性は軽傷で、命に別条はありません。
当時、被害男性は警察に対して、「もめていただけ」と説明していて、後日、被害を届け出たということです。
調べに菊田容疑者は「男性への不信感があった」と話していますが、「殺してやるという気持ちまではなかった」と殺意は否認しています。

2025.3.22 「しつけとして女児を思いっきり殴った」再逮捕の叔父 コンクリ遺体
コンクリート詰めにされた女児の遺体が大阪府八尾市の集合住宅から見つかった事件で、殺人容疑で再逮捕された無職の飯森憲幸容疑者(41)=死体遺棄罪で起訴=が女児への暴行について、「しつけのためだった」という趣旨の供述をしていたことが大阪府警への取材で判明した。女児は親族の事情で容疑者に預けられており、府警は死亡した経緯を詳しく調べている。
亡くなったのは飯森容疑者の姉の娘で、当時6歳だった岩本玲奈さん。容疑者は2006年12月~07年1月、大阪市平野区の自宅で玲奈さんの左脇腹付近を蹴るなどして殺害した疑いが持たれている。「殺すつもりはなかった」と殺意を否定している。
飯森容疑者はこれまでの府警の調べに「十数年前、しつけとして(玲奈さんを)思いっきり殴った」などと供述。「言うことを聞かなかったので腹が立った」とも話し、顔を複数回たたいたり、脇腹を蹴ったりしたことを認めているという。
玲奈さんは左脇腹付近に受けた蹴りで致命傷を負ったとみられ、腹部の臓器が損傷し、出血による外傷性ショックで死亡した。
玲奈さんは00年10月に出生。02年ごろから容疑者の姉や80代の父と八尾市内で暮らしていたが、姉が家を出て父が面倒をみきれなくなったことから、容疑者に引き取られていた。
2025.3.22 大阪・堂島川沿いの切断遺体は上半身の一部 頭部未発見、所持品なし
大阪市中心部の堂島川沿いの遊歩道で、ポリ袋に入った切断された男性の遺体が見つかった事件で、遺体は胸部の皮膚や内臓など上半身の一部だったことが大阪府警への取材でわかった。頭部は見つかっていないという。府警は身元確認を進めるとともに、死体損壊・遺棄事件として捜査している。
捜査1課によると、遊歩道で見つかったポリ袋からは肉片と骨片が計約30個見つかった。切断された皮膚や筋肉のほか、肋骨(ろっこつ)や内臓の一部だったことが判明したという。
司法解剖の結果、男性の遺体の一部だとわかったが、年齢や死因、死亡推定日時などは特定できなかった。現場付近で身元特定につながるような所持品なども見つかっていないという。
事件は19日に発覚した。午後1時50分ごろ、大阪市福島区福島3丁目の堂島川沿いの遊歩道の植え込みで緑色のポリ袋と肉片が落ちているのを通行人が発見し、「何かおかしい」と110番通報した。駆けつけた警察官が確認した際、袋の口は縛られていなかったという。
府警は何者かが男性の遺体を切断して遺棄したとみて、現場の状況や遺体を詳しく調べるとともに、殺人容疑も視野に捜査している。
2025.3.22 徳島 那賀町の山中に女性の遺体遺棄した疑い 45歳男を逮捕
徳島県那賀町の山中に知人の女性の遺体を遺棄したとして45歳の男の容疑者が逮捕され、警察が詳しいいきさつを調べています。
逮捕されたのは高知県香美市の自称・郵便局員、福留 健太容疑者(45)です。
警察によりますと、20日夜から21日昼ごろにかけて神戸市の飲食店店員、山村かおりさん(37)の遺体を徳島県那賀町の山中に遺棄した疑いがもたれています。
20日夜、山村さんの知人から「電話で話をした友人が泣いたり、騒いだりしている。捜して欲しい」と通報があり、警察が調べたところ、防犯カメラの映像などから徳島市内の駐車場で容疑者と会っていたことがわかったということです。
その後、警察が容疑者を見つけ、事情を聴いたところ遺体を遺棄したと話したことから説明をもとに徳島県那賀町と神山町の境にある旧土須峠付近を捜索した結果、山村さんの遺体が見つかったということです。
2人は知り合いで、警察は死亡したいきさつについても何らかの事情を知っているとみて詳しく調べています。
2025.3.22 平屋建て住宅が全焼で2人の遺体発見 性別は不明 住人の高齢夫婦と連絡取れず 周辺の住宅2棟に延焼 福岡・中間市
22日未明福岡県中間市で住宅1棟を全焼する火事があり焼け跡から2人の遺体が見つかりました。
消防によりますと22日午前1時まえ中間市朝霧の住宅で「白い煙と火が見える」と近くに住む人から消防に通報がありました。
消防が消火にあたりましたが火は木造平屋建ての住宅1棟を全焼したほか周辺の住宅2棟に延焼し約4時間後に消し止められました。
全焼した住宅からは性別が分からない2人の遺体が見つかりました。
遺体はそれぞれ住宅の居間と玄関付近で発見されたということです。
警察によりますとこの家には田中勇さん(90)と妻の貞子さん(85)が2人で住んでいるとみられ現在、2人と連絡が取れていないということです。
警察と消防は遺体の身元確認を急ぐとともに出火の原因を詳しく調べています。
2025.3.22 30代女性が住むアパートの部屋に“強盗” 2人組の男が窓ガラスを割って侵入 寝ていた女性を棒状のもので脅し「金を出せ」と要求 警察が男らの行方捜査 北九州市小倉南区
22日未明、北九州市で女性が住むアパートの部屋に2人組の男が押し入り衣服を奪って逃走する強盗事件がありました。
22日午前4時半ごろ北九州市小倉南区のアパートに住む39歳の女性から「男2人に窓ガラスを割られた」と110番通報がありました。
警察によりますと2人組の男が突然、窓ガラスを割って侵入し室内で寝ていた女性を棒のようなもので脅して「金を出せ」と要求したということです。
男らは建物の外壁を伝って窓から侵入したとみられ女性が一室に逃げ込むと別の部屋にあったスウェットを奪って逃走したということです。
女性にけがはありませんでした。
逃げた2人はいずれも身長およそ170センチでニット帽とマスクを着用していたということで警察が強盗などの疑いで行方を追っています。
2025.3.22 「今も地下鉄に乗れない」「オウム真理教が怖い」被害者支援する弁護士の坂本弁護士事件での決意 松本サリン事件、地下鉄サリン事件を取材して教えられたこと【地下鉄サリン事件から30年】
死者14人、重軽傷者約6300人にのぼった地下鉄サリン事件から30年となり、20日、現場のひとつとなった東京メトロ霞ヶ関駅の献花台には被害者や遺族、関係者ら多くの人が訪れた。そして事件から30年が過ぎたが、今も後遺症に苦しむ多くの人たちがいる。
東京メトロ霞ヶ関駅の献花台に訪れる人(20日)
地下鉄サリン事件や松本サリン事件の被害者の検診など健康面のサポートにあたってきたNPO法人「RSCリカバリー・サポート・センター」でも被害者やスタッフ約50人が、死傷者が最も多かった日比谷線小伝馬町駅から八丁堀、築地、神谷町、霞ヶ関、そして中野坂上駅まで事件による死者がいた各駅の献花台を訪れて、冥福を祈った。
今も続く身体と目と心の不調
RSCは、地下鉄サリン事件翌年の1996年から活動を始め、これまでに延べ2700人以上の被害者が毎年行われる検診を受診してきた。多くが「体がだるい、疲れやすい」といった身体症状のほか、「目が疲れる、かすむ、焦点があわない」などサリン特有の目の症状の訴えが多い。
RSCが毎年行ってきた検診データ
また「今も地下鉄に怖くて乗れない」などのPTSDも多く、オウム真理教の後継団体が活動を続けていることもあり、自分の存在が明らかになることへの恐怖を感じている被害者もいるという。
理事長の木村晋介弁護士(80)は「当初考えていたよりも後遺症の症状は重く、大勢の人が被害を訴えて検診にきました。放っておけませんでした」と話す。通勤途中の被害者が多く、労災の相談もあったが、症状によって労災が認定されないこともあったという。
「被害者同士の結びつきが大切」
木村弁護士と山城洋子事務局長(76)は、「様々な症状に悩む被害者にとって、被害者同士の結びつきが何よりも大切です」と話す。新宿御苑では被害者が集まるイベントが行われてきたが、「被害にあったのは自分だけではないと実感でき、お互いに症状を相談できることが安心につながる」という。
地下鉄サリン事件(1995年3月20日)
地下鉄サリン事件の被害者は、東京近郊から地下鉄で通勤していた若い女性も多かったが、30年の付き合いで旅行や食事などを楽しむグループもあるという。「検診会場にも談話室を作りましたが、そこで笑顔で話している皆さんをみるとほっとします」
被害にあった妊娠中の女性が出産を迷っていた時に、検診にあたる医師のアドバイスもあって、無事に出産できたこともあったという。「翌年、赤ちゃんを連れて検診に来たときには、皆が拍手で出迎えました」
今も続く坂本弁護士への良心の呵責
木村弁護士は1989年に当時出演していたラジオ番組で、オウム真理教の信者の脱会支援をしていた坂本堤弁護士に電話で出演してもらい、麻原彰晃こと松本智津夫元死刑囚を同じく電話でつないで、脱会問題について放送した。その後、坂本弁護士一家は行方不明となり、今も良心の呵責があるという。
オウム真理教によって殺害された坂本弁護士一家(堤さん・龍彦ちゃん・都子さん)
「複数の弁護士で出演してもらうなど制作側にアドバイスすればよかったと思っています。その後、坂本弁護士一家の救出活動にも携わりましたが、RSCを続けてきたのは自分の責任を果たすことでもありました」
坂本弁護士事件をめぐっては、坂本弁護士にインタビューしたテレビ番組が、抗議にきた教団幹部に放送前のインタビューのビデオテープを見せた上に、放送を中止したことが大きな問題にもなった。
被害者からの感謝の言葉「苦しむ人の役に立ちたい」
RSCは検診の受診者が年々減ってきていて、高齢化や症状と折り合いをつける被害者も増えてきたことから3月で解散して活動を終えるが、被害者同士が自主的につながり、交流できる仕組みをサポートしていくという。
さまざまな活動を行っていたRSCは3月で解散し活動を終える(2010年3月20日)
「寄り添って下さって、本当にありがとうございます」
「私も苦しむ他の人々の役に少しでも立ちたいと願っています」
解散することが分かり、RSCには多くの被害者から感謝の言葉が寄せられている。
松本サリン事件 河野義行さんを取材
筆者がオウム真理教の取材に関わったのは、まだ教団の犯行と分かる前の1994年6月の松本サリン事件だった。
長野県松本市の閑静な住宅街で深夜、有毒ガスが突然発生し、8人が死亡、600人以上が負傷した事件は、ナチス・ドイツが開発した化学兵器「サリン」が使われたことが分かり、初めて聞くその物質名に多くの人が驚き、連日、報道が続いた。
インタビューに答える河野さん(1994年8月)
そして事件の第一通報者だった河野義行さん(当時44)に対して、警察が事情聴取と家宅捜索に乗り出したことで、メディアの報道は過熱し、河野さん宅はカメラと記者に取り囲まれた。
東京でニュース番組を担当し、事件を受けてサリンについて取材していた筆者は、有機化学の第一人者だった東京大学の森謙治教授(故人)に依頼して、河野さん宅にあった青酸化合物などの薬品や、当時の天候や風向きなどを分析して、サリン発生の状況を科学的に解明したいと河野さん側に働きかけ、事件発生から約2カ月後の8月下旬、河野さん宅で取材することになった。
取材に応じた河野さんはパジャマ姿で疲れた様子だった(1994年8月)
サリン中毒の影響で床についていることが多いという河野さんは、パジャマ姿で疲れた様子だったが、事件当時の状況を克明に説明してくれた。
森教授とサリンの流れを検証(1994年8月)
森教授とともに推測したのは、自宅や周辺の検証から空気より重いサリンは、おそらく河野さん宅の庭の前にある駐車場付近で発生して、河野さん宅1階の床下を通り抜けて裏庭の犬小屋を直撃、そして隣接していた会社の寮やアパートの壁を這うようにして広がり、各階の室内に流れ込んで被害が広がったのではないかというものだった。
河野さんはインタビューで、「事件があった夜は最初に飼い犬の鳴き声を聞いて、様子を見にいったところ、犬が泡を吹いて死んでいて、毒を盛られたと思った」と話していたが、その説明とも合致していた。
森教授とサリンの流れを検証(1994年8月)
また、河野さんの妻澄子さんは重度のサリン中毒となったが、気分が悪くなったあと床に横になったため、床下にたまったサリンが板の間の隙間から漏れ出て、症状が悪化したとも推測された。そして我々が確認した河野さん宅にあった薬品からはサリンが作れないことも分かった。
「疑惑を晴らして元の生活に戻りたい」
もちろんこれだけで、河野さんが事件に無関係だといえるものではなかったが、科学的な検証結果を翌日のニュース番組で放送した。インタビューの最後に河野さんに逮捕される可能性について聞くと、「容疑者扱いの捜査には協力できない。疑惑を晴らして早く元の生活に戻りたい」と語った。
妻澄子さんを看病する河野さん
河野さんはサリンで低酸素脳症となった澄子さんの介護を続けたが、事件から14年後の2008年、澄子さんは意識が戻ることなく亡くなった。
「オウム、警察、マスコミは同罪」
河野さんは麻原元死刑囚の死刑が執行される直前の2018年、再びインタビューに答えてくれた。
インタビューに答える河野義行さん(2018年5月)
「あの時は容疑者のような報道をされて、自分が知っている人以外はみんな敵に見えました」「殺人者になれば妻は意識不明のまま居場所がなくなる。そうなってはいけないと」
そして率直な思いを語った。
「事件をおこしたオウム真理教、犯人扱いした警察、そして間違った報道で世間のバッシングを招いたマスコミ、私からみればみな同罪です」
続く“麻原信奉”はびこる「手を汚さない犯罪」
筆者は翌年、警察担当の記者となり、一連の教団の事件を取材したが、強制捜査のさなかもテレビ出演して、国家の謀略だと声高に主張する教団幹部、そして“尊師”の麻原元死刑囚への信仰を続けるヘッドギアをつけた信者は、事件が明らかになるにつれて、まるで目が覚めたように麻原元死刑囚との決別を告げ、教団から離れていった。
アレフの施設内に飾られている松本智津夫元死刑囚の写真(公安調査庁提供)
しかし事件から30年を経て、後継団体のアレフなどは活動を続け、公安調査庁は今も麻原元死刑囚を信奉しているとみている。またこうしたカルトだけでなく、特殊詐欺やサイバー犯罪など自分の手を直接、汚さない犯罪がはびこっているように見える。
上九一色村にあるオウム真理教の教団施設を上空から取材する筆者(1995年3月)
「今回、事件から30年という節目で、被害者や弁護士、警察関係者らを取材して、様々な話を聞き、メディアに対しての厳しい声、励ましの声もいただきました。目の前にある事実とその背景、そしてその時その場所でその出来事に関わった人たち声を伝えていくことの大切さをあらためて教えられたと感じています」(筆者)
2025.3.22 「私が強姦されたと言ったら捕まるよ」性行為後に20代男性を恐喝して現金90万円脅し取った疑いで31歳女を再逮捕 「中絶費用が必要」と他の男性からも現金だまし取った疑いですでに逮捕
2024年11月、SNSで知り合った20代男性と行為後に「私が強姦と言ったら捕まるよ」などと恐喝して、現金90万円を脅し取った疑いで無職の31歳女が逮捕された。女は2024年12月にも「中絶費用が必要」などと嘘をつき、知人の男性から3回にわたり現金25万円あまりをだまし取った疑いで逮捕されていた。
「私が強姦と言ったら…」恐喝の疑いで31歳女を逮捕
恐喝の疑いで逮捕されたのは、新潟市東区に住む無職の女(31)だ。
女はSNSで知り合った20代男性から現金を脅し取ろうと考え、2024年11月中旬、SNSを利用して男性に対し、夫がいて不貞行為になる旨を伝えた上、「払わないなら裁判を起こすと言っている」などとメッセージを送信するなどして現金を要求し、新潟市東区で男性から現金50万円を脅し取ったほか、11月下旬、男性に対し「私が強姦されたと言ったらあなた捕まるよ」などとメッセージを送信して現金を要求し、現金を振り込ませるなどして男性から2回に渡り、合計40万円を脅し取った疑いがもたれている。
事件は11月下旬に被害男性からの届け出で発覚。警察によると、女は結婚していた事実はなかったという。
「中絶費用が必要」嘘をつき現金だまし取った疑いも…
また、女は2024年12月上旬、知人の40代男性に対し、アプリのメッセージを使い、「自身に振り込まれる生活保護費が男性に振り込まれるため、それを担保に現金を貸してほしい」と嘘をつき、男性から現金5万2000円だまし取ったほか、12月中旬に「別の男性との間に妊娠した子どもの中絶費用として17万円が必要で、不足の7万円を貸してほしい」と嘘をつき、現金7万円を。12月下旬にも「病院に中絶費用を支払わないと警察に捕まってしまうため、13万円を貸してほしい」と電話で話し、現金13万円をだまし取った疑いで逮捕されていた。
警察の調べに対し、女は「脅し取ったことは間違いありません」と容疑を認めていて、警察はさらに余罪がないか詳しく調べている。
2025.3.21 元霞ヶ関駅長が語る“就任初日”とその後
駅の周りでは桜が咲いていた記憶があります。
あの日、真新しい制服に袖を通し、念願だった駅長に就任しました。ほどよい緊張感に包まれていたとき、事件は突然、起きました。
大切な仲間を失い、そして大切な仲間とともに歩んできた、わたしの30年です。
(取材 社会部 金澤隆秀)
桜咲くあの日、念願の駅長に就任
「当時を思い出しますよね。思い出したくもない事件でもありますけど。駅構内から全員待避したときにこの周辺にマスク姿の方がたくさんいて、取材を受けた記憶があります。そのとき、報道の人に周りの様子をとにかく撮って放送してほしいとお願いしたんです。なぜかというと、その年の1月に発生した阪神・淡路大震災でテレビで家族の生存を確認したという人がいたのを知って、そのことが心に残っていたものですから」
霞ヶ関駅の元駅長・野尻辰秀さん(73)。
事件が起きた1995年3月20日は、野尻さんが駅長に就任した初日でした。
当時、42歳でした。
野尻さん
「駅の周辺では桜が咲いていて、気持ち新たに駅長としての日々が始まるなと。緊張しながらも駅員の前でどんな挨拶をするか、その日の朝、考えていました」
大学卒業後、総務部門での勤務が長く、いつかは現場で働きたいと上司に長年伝え続けていた野尻さんにとって、念願の駅での勤務でした。
年上の駅員が多いなか、緊張しながら午前7時半に駅長室に入室。うぐいす色の真新しい制服に袖を通して、鏡の前で敬礼の練習を重ね、午前8時からの点呼に臨みました。
点呼場に立つ野尻さん
野尻さん
「制服のほか、帽子をかぶるのも初めて、ましてや敬礼も知らなかったので駅長室で何回も練習をしてこの点呼場に立ったんです。僕が昭和49年に入社したとき、現業の実習はまさにこの駅だったんですね。実習を2週間ほどやった場所に駅長になって帰ってきたといううれしさと同時に、ここで立派に任務を果たしたいという思いがありました。当時、安全安心を背負うという意味で制服はすごく重い、鉄道員の誇りだと感じていたので、最初の挨拶でそのことを素直に伝えたら、『この制服はね、高島屋製ですよ』って係員からユーモア交えて言われたのがすごく記憶に残っています」
就任直後に“爆発”の一報
初めての点呼が10分ほどで無事に終わり、駅長室に戻ったときでした。
野尻さんは助役から「築地駅で爆発があったようだ」という一報を受けます。
テレビをつけると築地駅の様子が映し出されていました。状況がつかめずにいたところ、駅長室の隣にある事務所にも体調不良を訴える人たちが押し寄せてきました。
地下鉄サリン事件の発生でした。
地下鉄サリン事件
1995年3月20日に当時のオウム真理教が起こした事件。千代田線、丸ノ内線、日比谷線の3つの路線に猛毒のサリンがまかれ、14人が死亡、およそ6300人が被害に遭った。
野尻さん
「日比谷線の方からサラリーマンの方と中学生くらいの子どもが真っ青な顔で入って来て、おう吐もしていたのでベッドに寝かせた記憶があります。私はコップに水をくんで2人に持って行ったんですけど会話がままならず、それを飲むのがやっとくらいの状況でした」
事務所内では電話が鳴り続き、駅員の声が飛び交っていました。
「大変なことが起きている。ただ、駅長に就任したばかりで駅の細かい業務や駅員の顔もわからない」
自分にできることを考え、野尻さんは事務所にとどまりました。乗客の安全を最優先に行動するよう駅員に周知し、情報を集約してマスコミへの対応に備えようと考えました。
野尻さん
「駅長である自分が指揮官として機能しなくてはと思いました。情報を的確につかんで共有するため、駅構内に貼ってあったポスターを事務所内のロッカーに裏返して貼り付け、情報が入った時刻と内容を逐次、書き込ませていったんです。築地駅の爆発に始まり、その後は『高橋助役がホームで倒れ、息も脈もない』、『鑑識の人が倒れている』などといった内容が次々に入って来ました。築地駅で起きたこととの関係がわからず、何の影響でこうなっているのか当時は全くわからなかったんです」
乗客の避難誘導はできたのか、被害はどれだけ広がっているのか、状況の把握に務める時間が続きました。
野尻さん
「一報からおよそ3時間後の午前11時10分ごろでした。警察から液体はサリンらしいという情報が入り、同時に全員が駅構内から地上に退避するよう指示がありました。駅員の誘導もあって乗客は午前9時過ぎに退避を完了していました。残る駅員にも一斉に地上に出るように伝え、駅構内に残った助役と私の2人で誰も残されていないことを確認して外に出ました。そうすると、たくさんのマスコミの人たちがいて、マイクを向けられ、地下の様子やガスのにおいなどについて質問され、誰も構内には残っていないこと、においは感じなかったことを伝えた記憶があります」
命懸けの撤去作業
この日の午前8時10分すぎ、霞ヶ関駅の千代田線5番ホームに到着した電車の先頭車両に、のちにサリンだとわかる不審な液体がまかれていました。
乗客の安全のため、助役の高橋一正さん(当時50歳)ら駅員たちは液体がしみ出していた包みの撤去作業に当たりました。
当時の仮眠室
高橋さんは、包みを車両の外に出し、車両の床に広がった液体を新聞紙で拭く作業を行いました。包みを袋に入れて事務所内にある分厚い扉で仕切られた仮眠室に持ち込んで封印した駅員もいました。
こうした対応で、高橋さんと別の助役の2人がサリン中毒で亡くなりました。
野尻さん
「就任初日で何もできなかった悔しさがあります。事件発生後、駅には多くの献花が寄せられました。終電後に高橋助役が亡くなったこのホームを私たち駅員が訪れ、先頭車両近くの柱のたもとに花を添える、そんな日々が少なくとも1年は続きました」
事件に巻き込まれる直前、忘れられない出来事がありました。
就任したばかりの野尻さんが点呼に向かう際、千代田線のホームに向かう高橋さんから「野球のうまいやつ、探して連れてきてくれよ」と声をかけられたと言います。
野尻さん
「あのときは、名前も顔も分からず一瞬の会話で終わりました。職場の野球チームの話だったんです。それからほんの数十分の間で高橋さんが亡くなったという情報が入ってくるわけです。高橋さんの告別式で制服で見送ったとき、あのとき、高橋さんのご家族の前で深々と頭を下げたことを思い出すと、もう言葉もありません」
プレートに込めた2人への思い
現場となった5番ホームから改札を出た場所に1枚のプレートが掲げられています。
亡くなった高橋さんら2人を慰霊し、功績を後世に伝えるため、事件から1年後、有志で設置しました。
プレートには、「的確な判断により多くの乗客の命を守り殉職した」、「安全輸送に懸けた功績をたたえ我々営団地下鉄職員の誇りとしてここに記す」と刻まれています。
野尻さん
「このプレートの裏には有志である各駅の駅長たちの名前が書かれています。2人の果敢なる行動は誇りです。そういう行動を駅員ひとりひとりが当たり前にやるというのは、教育や訓練で培われたものが体にあるからなんです。事件だとしても何をすべきかというのはもうわかっていたということです。このプレートに刻み込まれたことばのひとつひとつに現業で働いている人の思いがすべて入っているんです」
プレートを設置してからまもなく、野尻さんは霞ヶ関駅長から本社に異動します。
まだ駅長を続けたいと希望していたため、後ろ髪を引かれる思いでした。
駅長を退任してからもずっと野尻さんが大切に保管しているものがあります。
事件当日、助役の1人が駅員の状況を把握するために作成した手書きのメモです。古くなって少し変色したメモには、その日58人の駅員が出勤していたと記されています。
58人のうち41人が病院を受診、少なくとも5人が入院しました。当日、「涙が出る」、「目がチカチカする」などと症状を訴えていた駅員たち。
メモを見るたび、駅員が奮闘した姿がよみがえります。
30年続く慰労と慰霊
事件翌月の4月、野尻さんは事件の対応にあたった駅員を事務所に集めて反省会を開きました。
その際、警察から、当時の駅員の対応をたたえられたと伝えたところ、ひとりの駅員から「駅長のためにやったんじゃない。乗客の安全安心のために常日頃からやっている当たり前のことを、当たり前にやったんだ」という声が上がりました。
周囲の駅員も同意するようにうなずいていました。
総務部門が長く、現場経験の浅い野尻さんにとって、“鉄道員の神髄”を感じた瞬間でした。
「何か少しでも感謝の気持ちを伝えたい」
野尻さんのなかで、そんな思いが膨らんでいきました。
そして10月、地元の花火大会に駅員たちを招待。
それ以来、毎年秋になると当時の駅員やその家族が集まっています。
野尻さん
「うちの家族がみんな集めて慰労しようというところから始まったんです。ありがたいです。毎年顔をあわせて、サリンのことはひと言も話しません。とにかく楽しく過ごしたいということでやっています。いまでは上下関係もなくて、年上からも年下からも“おやじ”と呼ばれる存在になったことのうれしさもあります。できるかぎり続けていきたいと思っていますし、仲間ですね、本当の」
3月19日、事件発生から30年を前に、野尻さんは当時の助役とともに亡くなった高橋さんの墓前で手を合わせました。
どうか安らかに眠ってほしい、そう願っています。
野尻さん
「当時の駅長としての務めだと思っています。殉職をさせてしまった責任があり、心苦しさがあり、お墓参りすることで少しでもおわびをしたい。毎年こうやって務めを果たすこと、僕にできることはこれしかないなって思うんです。30年が区切りではないですし、できるかぎり続けたいと思っています」
事件が残したもの、自分にできることは
野尻さんは、いまでも3月が近づくと目の痛みや不眠などの症状に悩まされています。
仲間2人を亡くした駅長初日のあの日から30年、これからも元駅長として生きていきます。
野尻さん
「年が明けると阪神・淡路大震災が1月、3月にこの事件があるんだなと毎年思って過ごしてきました。事件に関わった人はいろんな思いを抱えてずっと歩んでいくんだろうなと感じています。事件で人生が大きく変わった人、また変えないように努めた人もいると思います。被害に遭った人は、つらくて忘れたい、触れたくないという気持ちもあると思います。私は駅長としての責任を十分果たせなかった申し訳なさが常にあり、その思いは自分ひとりが背負っていこうと思っています。3月20日は私にとっては静かに過ぎてほしいんです」
2025.3.21 長野駅前殺傷事件 容疑者衣服の血痕 DNA型が被害者と矛盾せず
ことし1月、長野駅前で男女3人が刃物で刺されて死傷した事件で、容疑者の自宅から血痕があるジャンパーが押収され、鑑定の結果、そのDNA型が被害者のものと矛盾しないことが捜査関係者への取材でわかりました。容疑者は黙秘を続けているということで、検察は21日から刑事責任能力を調べるための「鑑定留置」を始めました。
ことし1月、長野駅前で男女3人が相次いで刃物で刺され、長野市の49歳の会社員が死亡し、男女2人が重軽傷を負った事件では、市内に住む無職、矢口雄資容疑者(46)が殺人と殺人未遂の疑いで逮捕されました。
警察によりますと、容疑者の自宅からは事件の際に着ていたとみられるジャンバーやズボンなどが押収されたということで、このうちジャンパーには血痕があったため鑑定を進めた結果、被害者のものと矛盾しないDNA型が検出されたことが捜査関係者への取材で新たにわかりました。
一方、凶器の刃物の特定には依然、至っていないということです。
容疑者は事件について一貫して黙秘を続けているということで、検察は、刑事責任能力を調べるための「鑑定留置」を21日から始めました。
「鑑定留置」の期間はことし7月11日までで、専門家による精神鑑定が行われ、検察は鑑定結果などを踏まえて、起訴するかどうかを判断するものとみられます。
2025.3.21 警察庁 女性警察官の制服スカート廃止へ 約50年経て規則除外に
警察庁は女性警察官の制服を見直し、現在のスカートとズボンの2種類のうち、スカートを廃止することを決めました。女性警察官の業務範囲の拡大によってスカートは現場で動きにくいとして着用しなくなってるということで、警察官の制服の規則に明記されてからおよそ50年を経て除外されることになりました。
警察官の制服は一目で警察官と判別できるようデザインや色、素材などが、規則で細かく定められ、女性警察官については現在、上は上着にワイシャツ、下はズボンかスカートを着用することになっていて、各地の警察では、ズボンとスカートのどちらを着用するか本人の希望などをもとに決めているということです。
職務質問や取締りなど現場で活動する女性警察官が増え、スカートでは動きにくいという声を受けて、26の都府県の警察ではすでにスカートを支給しなくなっていますが、警察庁は今回、制服の様式を統一するため全国の警察でスカートを廃止することを決めました。
女性警察官の制服については1976年に初めて規則で統一され、スカートとズボンが明記されましたが、スカートはそれからおよそ50年を経て除外されることになりました。
このほか、夏の厳しい暑さに対応するため、これまでワイシャツだけだった夏用の制服について、ポリエステル素材で乾きやすいポロシャツタイプの制服も新たに導入されることになりました。
さらにふだんかぶる「活動帽」と呼ばれる帽子は頭頂部をメッシュ素材で熱を逃がす仕様にし、交番や駐在所の中では脱いでもよいことにするということです。
新しい規則は来月1日から施行され、ポロシャツタイプの制服は5月から埼玉県警でモデル事業として使用されるということです。
2025.3.21 【速報】大阪市の遊歩道で男性の遺体の一部発見 「袋から肉の塊」と通報 司法解剖で肉片は筋肉と内臓の一部などと判明
大阪市の遊歩道で袋に入った男性の遺体の一部が見つかりました。
19日、大阪市で「袋から肉の塊のようなものが落ちていて何かおかしい」と通報がありました。
袋は縦約48cm、横約58cmで、肉片が10個ほど、骨片が20個ほど入っていました。
司法解剖の結果、肉片は筋肉と内臓の一部などで、骨はろっ骨であることや、遺体が年齢など不詳の男性だとわかったということです。

東京・新宿区のアパートで、男が高齢女性に現金を要求する強盗致傷事件がありました。
20日午後1時ごろ、新宿区大久保のアパートで、高齢女性が出かけようとしたところ、突然男に金を要求されたと通報がありました。
女性は歯茎から出血するなどのけがをしていて、男は何もとらず逃走したということです。
警視庁は強盗致傷事件として男の行方を追っています。

オウム真理教による地下鉄サリン事件から30年が経ち、無差別化学テロの現場となった霞ケ関駅では慰霊式が行われました。
30年前の3月20日、オウム真理教の幹部らがラッシュアワーを狙い、東京の霞ケ関駅を通る3つの路線で猛毒のサリンをまき、14人が死亡、6300人以上が負傷しました。
霞ケ関駅では、発生時刻の午前8時ころ駅員らが黙とうを捧げました。
そして、事件で駅員だった夫を亡くした高橋シズヱさんが花を供えました。
事件で駅員の夫を亡くした 高橋シズヱさん:
ここに来ると、その当日のことを鮮明に思い出して、悲しみがこみ上げてくるんですけれども。長い30年だったなというふうに思っています。
一方、公安調査庁は2月、オウム真理教の後継団体「Aleph」の施設に立ち入り検査を行いました。
道場では、麻原彰晃こと松本智津夫元死刑囚の写真が掲げられた祭壇が確認され、公安調査庁は今も信者らが帰依を深めているとみて目を光らせています。
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